弊会は、従前からの継続の調査・研究、分析結果と合わせ、日本語学校運営の現場からの懸念点や相談事項を網羅的にまとめ、文部科学大臣に報告を行いました。面会では、日本における外国人材の活躍を支援するという協会の使命に基づき、文部科学省の政策を理解しつつ、会員の声にも耳を傾けるバランスで取り組ませて頂きました。
日本語教師の資格化と認定日本語教育機関の認可申請に関する実態調査では、日本語教師の教育機関間による取り合いへの懸念があることに言及しました。日本語教育業界における教師の需要と供給のバランスが崩れることにより、質の高い教育提供が困難になる可能性も出てくるためです。そうした背景には、国家資格化による教師資格の取得者の見込みが想定以下になってしまう事への対応が必要となります。また、新たな認定制度による教育機関の基準厳格化についての課題として、淘汰される日本語学校がでてきてしまうことに言及しました。これらの変化が、教師の流動性を高め、教育機関間での教師資格者の獲得競争を激化させる懸念について報告しました。
加えて、日本語教育機関団体連絡協議会等からの意見が文化庁による説明会で十分に反映されなかったことへの意見について取り上げました。具体的には、弊会会員より寄せられた現場の実態として、2022年以降に日本語教育団体が各所に提出してきた日本語教育関連認定制度への要望や処置・陳情について、弊会にてサマリーを作成し、大臣にそのままお渡しをさせて頂いております。まずは拝見し、(担当部署に)検討させますと仰って頂いておりますが、既に法律の施行が決まっており、今から何かが変わるかどうかは分かりません。現場の実態を速やかに上申できる環境にございますので、これからも現場の実態についてのお声を提言して参りたく存じます。
文部科学省・文化庁の制度設計と、外国人材へ日本語教育を幅広く行う際の量的・質的に検討された点については、僭越ながら評価しつつも、現場の声が十分に反映されていないと感じる教育機関も多かったことから、情報共有と意見交換の場をより積極的に設けることが重要であり、場合によっては検討案も持参する旨をお伝えして参りました。
最終的に、私たちの目的は、外国人材が日本で活躍し、その潜在能力を最大限に引き出せるような環境を整えることにあります。この目標達成のためには、教育機関間での日本語教師の健全な流動性を確保し、質の高い教育が提供できる体制の構築が不可欠です。教育の質の向上、政策の透明性、情報提供の充実を通じて、これらの課題に対処していくことが、私たち外国人材活躍支援協会の使命であり、今後もこの方向で努力を続けていきます。皆様方の更なるご支援・ご協力をお願いします。
新ビジネス日本語試験は、日本語を母語としない外国人材のビジネス日本語能力を測定し認定することを目的としたテストで、第1回試験は2023年5月に開催を予定しています。また、第1回試験に先立ち、2022年5月よりプレテストを実施いたします。
外国人材の活躍は、人口減少の進む日本において、重要なテーマのひとつであり、すでに多くの企業で外国人材が働いています。多くの企業が一般的な日本語能力を測定する試験結果を採用の際に参照していますが、試験結果とビジネスで必要なコミュニケーション能力の乖離を指摘する声は少なくありません。これからの外部人材の活躍をさらに促進するためには、企業が求める人材像を明確にし、そのために必要な能力を測定する試験が必要となります。本試験は、そのような社会的な要請に応えるべく、日本語教育の専門家・企業関係者・日本で活躍する外国人材が共同で開発しています。
「真に外国人材が日本の社会において活躍できる環境を実現すること」
これが、本会の使命であり設立した趣旨であります。その趣旨に資するための事業を展開して参ります。
日本語教育は日本の文化そのものであり、国力を示すバロメーターであると考量しております。諸外国から日本に留学をし、日本語話者となり、その後も継続して日本で活躍して頂ける外国人材の獲得と育成が喫緊の課題であり、これが日本の将来のために為すべきことであると考えております。
そのために、主催として外国人材のための「新ビジネス日本語試験」の開発を行っております。既存の日本語能力を測る諸検定・試験がございますが、全く新しい時代のニーズに適合する新試験の開発にあたり、日本語教育業界における権威である諸先生方とスクラムを組み、外国人材の採用を行っている産業界からのご要請も踏まえ、丁寧に開発を進めている所であります。また、関係府省庁や各機関への請願を必要に応じて迅速に行ってまいります。
共催としては、学校法人神戸学園グループの各学校法人・株式会社AKIとの就職フォーラム・進学フォーラムへの協賛がございます。株式会社AKIが運営するNEXTJAPANサイトと連携しての外国人材の支援についても行って参ります。
結びに、多くの日本語教育機関が抱える諸問題について本会はその改善について主体的に取り組み、本邦にとっての人的資源である外国人人材の獲得と育成、活躍に寄与するために邁進してまいります。
明るい日本の未来のために、本会と皆様の共通善となる「外国人材の獲得と育成、活躍」を創造する場として、本会の事業にご参画頂けますと大変幸甚でございます。
何卒宜しくお願い申し上げます。
法 人 名 |
一般社団法人 外国人材活躍支援協会 Career Support Association for Foreigners |
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所 在 地 |
東京都中央区日本橋堀留町2丁目3-14堀留THビル 7階 |
代 表 者 |
代表理事 五島幸雄 |
設立年度 |
令和3年4月30日 |
電話番号 |
03-5614-0332 |
事業内容 |
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